食べ過ぎない為のメカニズム
人間は時間の経過とともに食べ物が食べたいと自然に考える性質を持っています。これは生きている人間であれば誰でも考えることで、食べたいという欲求を満たすことで、その後も健康的に生命を維持できるようになっています。
食べたいと願うのは一体どのような仕組みになっているかといえば、脳が関係します。人間が物事を考えるときに使うのは脳です。筋肉や胃、腸などが考えるわけではありません。脳が病気になっていると正しい判断ができなくなる恐れがありますが、正常の状態であれば、脳が空腹を感知して、食事をとりなさいと合図するようになります。逆に、お腹が食事で満たされると、もう食べなくても良いと合図を出します。十分に足りている場合には、それ以上のことを考えないのが、正常な脳の働きです。
脳といっても、脳には色々な働きを持つ場所がたくさんあります。この中で食欲をコントロールするのが摂食中枢という場所です。
摂食中枢は脳の中心辺りに存在します。間脳という部分の視床下部に該当する部分で、視床下部にある摂食中枢が働くことによって、お腹が空いたという気持ちを引き出させます。食欲中枢の一種として存在しており、お腹が満たされたと感じる満腹中枢も脳にはありますが、お互いにバランスを保ちながら、食欲をコントロールしている状態です。
お腹が空いたと感じる際には、ドーパミンという神経伝達物質が分泌されます。このドーパミンが摂食中枢に働きかけることで、空腹を感じられるという訳です。
では、お腹が空いたと感じる瞬間には、何がきっかけになっているかについてですが、これは血糖値と摂食中枢の興奮状態が関係してきます。血糖値は血管を流れる血液内に含まれている、ブドウ糖の濃度のことです。この濃度が薄まってくると、低血糖状態になります。低血糖になるのは、肝臓で貯蓄しているグリコーゲンが少なくなることで引き起こされます。低血糖状態は健康に悪い影響を与えますから、健康を守るために視床下部にある摂食中枢が興奮状態になり、空腹感の合図を出すようになります。これが、お腹が空くメカニズムです。
空腹感を無視していると、最終的に人間は命を落としてしまいます。各臓器が働かなくなるからです。
生命維持に欠かせない摂食中枢の働きですが、この摂食中枢が上手く働かなくなってしまった状態の一例としてあげられるのｇ，摂食障害です。普通であれば、空腹を感じられるのが人間です。しかし、摂食障害がある人間は、摂食中枢が正しい合図を出すことができず、食べたいという気持ちが低下してしまいます。食事をとることがなくなったり、十分な量をとらなくなるため、徐々に体がやせ細ってしまいます。そのまま放置すれば、体を動かすことがままならなくなり、最終的に死んでしまいます。
摂食中枢の仕組みを理解すると、深く関係するのが血液中にあるブドウ糖の濃度であることが判明します。ブドウ糖は炭水化物といった糖質が元ですので、この栄養素を含む食事をとらなければいつまでも摂食中枢の興奮状態が抑えられない状態になります。炭水化物と並んで、タンパク質や脂質も人間にとって最も重要な栄養素だとされていますが、炭水化物をとらずにタンパク質や脂質をたくさん食べても、血糖値を高めることができないため、摂食中枢を抑えることができません。ブドウ糖が不足している状態というのは、いわば血液と脳が栄養失調を起こしている状態ですので、低血糖だと摂食中枢がとても盛んに活動します。
これはダイエットと密接に関係することですので、忘れないようにしたいところです。炭水化物ダイエットと呼ばれるダイエット方法が存在しますが、極端な炭水化物ダイエットでは血液と脳の栄養源を十分に満たせない恐れがあります。炭水化物ダイエットの食事内容では血糖値を高めるのに、ブドウ糖が足りないからです。
一方で、炭水化物のとりすぎも良くありません。血液や脳にとって最低限必要な量というのは大体決まっており、脳にとってこれだけは必要なブドウ糖の量というのは1日で120g程度です。この量を目安に炭水化物などの糖質を摂取することで、最低限の健康維持ができるということです。
脳の興奮状態はドーパミンの働きが関係しますが、実は摂食中枢自体の興奮ではなく、脳の別の働きによる興奮状態に陥っても、摂食中枢が刺激されるようになります。常に強い空腹感が襲ってくる訳ではありませんが、小腹が空いて食事をとりたくなるのが脳の興奮状態の特徴です。
脳の興奮状態は様々な行動や感情が関係してきます。パソコンでネット通販のサイトを閲覧しているときに、欲しいものが見つかると脳が活発になります。更に、ディスプレイから放たれる光を目で受けることで、興奮状態が増して、小腹が空いてくるという人もいます。色とりどりの魅力的な食事の見た目や、美味しそうな匂いもドーパミンの分泌を盛んにして摂食中枢に働きかけますので、お腹が空くようになります。
食物繊維は生野菜じゃなくてもダイエットドリンクで摂取可能
食欲をコントロールする仕組みがダイエットドリンクには備わっているため、効率よくダイエットに成功する魅力があります。仕組みを理解すれば、ダイエットドリンクを飲んでいるのに痩せない失敗を回避しやすくなるでしょう。
ダイエットドリンクが食欲を抑えるのは、配合されている成分が関係してきます。有効に働く成分はどれも栄養素ですから、口から摂取しても健康状態に悪影響を及ぼさないのがメリットです。
有名成分として、食物繊維があります。食物繊維は腸の調子を整える役割があり、便秘解消のサポートをすると昔から評判です。便秘は太る原因を作り出すと有名ですので、便秘を解消してダイエットを成功させるという意味も込められています。しかし、食物繊維の働きはそれだけではありません。
食物繊維には2種類があります。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維です。
水溶性食物繊維はヌルヌルとした粘りを持っているのが特徴で、水に溶ける性質を持っています。水溶性食物繊維が体内に入ると、独特のヌルヌルした粘りが壁にこびりつき、糖質の吸収を通常よりも緩やかにしてくれます。血糖値がいきなり跳ね上がる危険がありません。血糖値を上げることが摂食中枢を抑えるのに役立つものの、糖質を一気に取り込んで急激に血糖値を上げてしまうと、インスリンの分泌を盛んにして、体内での脂肪合成を促してしまうという問題点があります。脂肪太りに陥りやすい状態になりますから、それを防ぐには水溶性食物繊維をたっぷりととることが重要です。
不溶性食物繊維は、水溶性食物繊維とは違って、水に溶けません。その代わりに水分を取り込む性質を持っており、取り込むことで膨らむのが特徴です。膨らんだ不溶性食物繊維が腸の蠕動運動を刺激して、便を押し流す作用があります。また、膨らむことで満腹中枢を刺激し、食欲が抑えられるメリットを持ちます。
ダイエットドリンクで食欲を抑える栄養素として、酵素も有名です。酵素ドリンクといった名称で広く知られています。酵素には代謝酵素と消化酵素、食物酵素の3種類がありますが、人の体で作られるのが代謝酵素と消化酵素で、外から取り入れるのが食物酵素です。食物酵素を酵素ドリンクで取り込むことで、消化酵素の減少を抑えながら栄養の吸収を効率化し、体の代謝を司る代謝酵素を増やすきっかけを作ります。酵素は生野菜や果物などに豊富で、糖分を摂取しながらダイエットができるため、摂食中枢の欲求を満たすことができ、食欲を上手にコントロールできます。
ダイエットドリンクは置き換えダイエットとの相性がバツグン
置き換えダイエットは主に酵素ドリンク系のダイエットドリンクで有名ですが、食物繊維が豊富なダイエットドリンクでも可能です。おすすめは、置き換えダイエットができるとメーカーが公表しているダイエットドリンクを選ぶことです。そのダイエット方法に適している栄養素を含んだ商品に仕上げているため、それ以外の商品よりも失敗しにくいダイエットを実現してくれます。
置き換えダイエットをなぜ、ダイエットドリンクと結びつけて行うかというと、摂食中枢や満腹中枢への刺激を与えるにはちょうどよいからです。また、低カロリーであるのも優れたポイントです。
摂食中枢を働きを抑制するには、低血糖状態からの脱出が必要不可欠です。血中のブドウ糖が足りない状態ですから、速やかに食事から炭水化物などの糖分を摂取して満たしてあげないと、いつまで経っても満腹中枢が働いてくれません。酵素ドリンクなどのダイエットドリンクには、低カロリーでありながらもきちんと糖分が含まれています。食材から抽出した糖分を凝縮して配合していますから、摂取することによって糖分を体内に取り込むことができます。炭水化物ダイエットのような状態にはなりませんので、きちんと血糖値を高める効果に繋がり、血液と脳の栄養状態を満たすことが可能です。
置き換えダイエットはファスティングと呼ばれる断食の仲間ですが、完全に食事を断ち切ってしまうファスティングダイエットでは、食事をとりませんので、当然ながら糖分を摂取することができません。これでは低血糖状態がますます高まってしまい、摂食中枢の働きが更に活発化します。そのままでは死亡してしまいますので、摂食中枢が理性を超えるほどに興奮することで、次第に食欲を我慢できなくなってしまい、過食に走るようになります。リバウンドをしてしまう原因はここにあります。
きちんと糖分を取り込むダイエットドリンクであれば、空腹感に襲われるのを抑えることができますから、無理なくダイエットを継続できるようになります。完全なファスティングとは違って、食事をとる満足感を得られますから、ストレスが抑えられて過食に走ること無く、結果的にリバウンドを防げる効果が得られます。
糖質を取りながらも、低カロリーであるのが優れています。ダイエットの秘訣は摂食中枢だけでなく、摂取カロリーを抑えることが重要です。人間の体は消費カロリーよりも摂取カロリーが多いと脂肪が増えて太る仕組みが出来上がっています。消費されずに余ってしまったカロリーは、いつでもエネルギーとして使えるように脂肪に変換されて、体内に貯蔵されます。これは飢餓状態で生命の危険を回避するための体の仕組みですから、仕組みを変えるわけにはいきません。消費カロリーよりも摂取カロリーを少なくすることで、徐々に脂肪を燃焼させて、スレンダーな体にするのがダイエットの秘訣です。
普段の食事をダイエットドリンクに置き換えれば、その分の摂取カロリーを減らせます。1日では効果が出なくても、継続して置き換えダイエットを行えば、徐々に体の代謝や体を動かすことによって余分な脂肪が燃焼し、いつの間にかスリムな体を作り上げることが可能です。
具体的な置き換えダイエットのやり方ですが、1日3食全てを置き換えるのはあまりにもハードなやり方ですから、よほどの上級者でなければ避けるのが賢明です。無理せずダイエットに励むなら、1日1食を置き換えるダイエットからスタートするのがおすすめです。タイミング的には、朝食もしくは夕食がベストです。昼食が適さないのは、この時間帯は人間が活発に活動するため、置き換えダイエットで低カロリーに抑えてしまうと、体力が続かなくなってしまうからです。仕事や勉強、家事に集中できずに支障をきたしますから、昼食は普段通りにとるようにしましょう。
朝食は初心者でもやりやすい時間帯です。起床時は空腹状態ですから、酵素ドリンクなどのダイエットドリンクの栄養素を吸収しやすいメリットがあります。摂食中枢が満足させて、満腹中枢を盛んにする効果が効率よく発揮されますので、まずは朝食で行ってみましょう。ダイエットドリンクだけでは空腹感がきつく感じられるなら、牛乳や他のジュースで割って飲んでも構いません。バナナやヨーグルトなどの栄養豊富な食べ物と一緒に飲むのもおすすめです。ダイエットドリンクは低カロリーに出来ていますから、多少であれば他の食品を取り入れても、摂取カロリーを大幅に増やす危険がないため、十分にダイエット効果を期待できるでしょう。
夕食を置き換えるケースについては、夕食後はあまり活発に体を動かすことがないため、少ないカロリーでも食欲を満たせるメリットがあります。また、就寝中に栄養素が体で盛んにその作用を引き出してくれますから、健康的な体を維持するにはとても良く、美容効果も期待できます。
体調を見ながら、無理なくダイエットドリンクで置き換えダイエットに励んでみるとよいでしょう。
